連休、あいにくの雨ですね。

連休、あいにくの雨ですね。

By 松田 卓也 投稿日: / 最終更新日:

こんにちわ。コルネ松田たくやです。

敬老の日を含む3連休、秋分の日も入れると、シルバーウィーク!というわけで、世間は楽しい週末のはず、ですが、連休中日の今日の金沢、かなりの大雨です…。

今週はジャズストリートや肉フェス、よこっちょマーケットなど楽しい大型のイベントが目白押しなのですが、ちょっと悲しい感じですね。普段だったら、雨の日は雨の日なりの楽しみ方があると捉えるようにするのですが、イベントに向けて一生懸命準備していた方のことを考えると何とか天候が回復してほしいな、と思います。

当店の窓際のキーホルダー達も普段は日の光を浴びてキラキラと輝いているはずですが、今日はどことなくしんみりしっとりとしております。

当店では常時500点ほどのキーホルダーを狭い店内に目いっぱいディスプレイさせていただいております。お店に並んでいるキーホルダー達はフレンチキーホルダーと呼ばれる「小さきもの」で、そのほとんどが1960年から70年代にかけて、企業がノベルティグッズとして、顧客に配布していたものになります。

フランス人、というとどんなイメージを持たれてますか?

ボンソワールって感じで、なんだかふわふわしてて、ファッショナブルなイメージを持たれている方が多いのではないでしょうか?
きっとそのイメージも違わないと思いますが、実はフランス人、国民性として、無料(ただ)のモノには目が無い方が多いらしいです。それだけ、お金を払うということに厳しい目というか、シビアで、それゆえに無料のモノは熱狂を持って受け入れられたりすることもあるようです。

ということで、このフレンチキーホルダーもノベルティということで、当時、大小様々な企業がそこの顧客に向けてどんどん無料で配布していたものになりますので、流行していた当時は子どもだけでなく大人もこぞってこの「小さきもの」を集めていたようです。
きっと今もクローゼットを開けると、当時のお菓子などのカンカンにぎっしりとフレンチキーホルダーが詰まっている、みたいな光景が各家庭で見られるのかも知れません。日本でも、お土産とかでもらって中身を食べつくしたゴーフルの缶などに大事なおもちゃをしまっておくのが自分が小さい頃の定番でした。そういう意味ではこういう性癖、日本とフランスの共通点なのかも知れませんね。

今日はそんなフレンチキーホルダーの中から1つ皆様にご紹介いたします。

こちらは、「Suze/スーズ」という名前の、リキュールの販促用に60年代に製造されたキーホルダーです。

クリアなアクリルに閉じ込められたスーズの特徴的なイエローのボトルにスーズの頭文字「S」が絡みついたデザインです。そしてこのボトルの中に直径3mmぐらいの気泡が入っているのですが、キーホルダーを逆さまにするとこの気泡がボトルの中に詰まったオイルの中でゆったり動きます。

そのユルイ動きに、なんとも癒されます。

現代社会の慌ただしい毎日の中で、ふとした時にこのキーホルダーを眺めると、フーッ、と一息ついて、肩の力が抜けていくような気がします。

こちらはいわゆる、ブルボンキーホルダーと呼ばれるもので(こちらはまた別の機会に詳しく触れたいと思います。)、製造から40年以上が経過しているにも関わらず、昨日作られたかのような、透明度を誇っています。これは不純物がほとんど入っていないアクリルだからこそらしいです。不純物が多いと日焼けなどで黄変してしまったりします。

ちなみにこちらは1959年に制作された販促用のポスター。

出典:https://lovecheeseandwine.com/2013/05/11/suze-my-perfect-aperitif/

ロジャー・メイヤーという作家によるイラストです。同名のエレキギター用エフェクターのエンジニアがおられるようですが別人と思われますw(←当然)

イメージカラーでもあるイエローの背景に、スーズに使われているハーブの香りが匂い立つような、心地よいイラストですね。

スーズは、1889年に初めて作られました。ゲンチアナの根を主原料にしており、食欲促進の効果があることや、その爽やかな飲み口からフランスではアペリティフ(食前酒)としてよくたしなまれています。ゲンチアナはルマンディーやオーヴェルニュ地方の高地に生息してて、大きくなるまでに20年かかるらしいです。

名称は、開発者のフェルナン・ムローの義理の妹、シュザンヌの愛称から取ったとのことです。

ちなみにこのスーズは、ピカソやダリが愛飲したことでも知られます。ピカソに至ってはスーズをモチーフに静物画なんかも描いちゃったりしています。ご興味ある方は「ピカソ suze」などで検索してみてください。

単純にデザインから興味を持っても、掘り下げてみると当時の時代背景や文化など、色々なことが見えて、より愛おしさが増すのが、ヴィンテージものの面白いところでもありますね。

長くなりましたが、今日はここらへんで。

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