
フランス買付とヴィンテージアシュトレイ

こんにちは。コルネ松田です。
先日、コロナ以降4年ぶり、久しぶりに買付でフランスに行ってまいりました。
毎回、珍道中なのですが今回は相方が到着初日にスマホを側溝に速攻落として失くしたり

閑静なパリ東部の街並みと途方に暮れ抜け殻と化した相方。
真剣にペニーワイズが出て来てくれないかと願ったそうです。これはすでに脳内バグってますね。

写真の真ん中をクローズアップ。ちなみに赤ジャージは息子です。

画面の中央やや左に何か四角っぽい

あれはもしや……。
ペニーワイズが覗いてくる、ちょうどあんな感じの穴です。
立ち寄り先の友人にも手伝ってもらい、紐の先に磁石やガムテープ付けて1時間くらい格闘した後、突然のスコール。ドボドボ流れ込んでいく水、水水……。
一瞬のスコールがやんだ後、穴の中を僕のスマホで撮影すると影も形もありませんでした。
そして哀れなスマートフォンはモントルイユの土となりました……。
今回、スマホのサルベージに協力してくれたお友達のお店「Boutique des Guilanmds」。
日本人のちよこさんとパートナーのフィリップが営むブロカント。ヨーロッパのヴィンテージ、アンティークや日本の古いモノが可愛く素敵に並びます。
パリの中心から電車で30分ほどですので、パリに行かれた際、お時間がありましたら是非お立ち寄りください。
水曜から土曜の14時から19時、オープンしています!
そして今回の買付のメインイベント。1年に1回の「リール・ブラデリー(Braderie de Lille)」。
リールはパリから特急で1時間ほど、ベルギーとの国境に近い街です。
「ブラデリー」の週末はリールの街の中心部がすべて蚤の市になります。
世界的にも有名な蚤の市で、その歴史はなんと12世紀にさかのぼります。人口22万人でフランスでは10番目の都市ですが、そこをめがけてこの時期は毎年200~300万人近くの観光客が訪れます。
総出店店舗数はなんと1万越え!!

プロのアンティークディーラーから、閉店したお店や引っ越しゴミなどを扱う不用品回収業者、そしてリールの街に住む人々まで、街の隅々まで蚤の市のテントや青空販売が拡がります。
ヴィンテージやブロカント好きにはまさに天国。一度は行ってみたい夢の空間だと思います。
その空間は広すぎて、とても1日では回り切れず、「…さっきのあれがやっぱり気になる」と戻ったら、もう売れてしまっていることもしばしばです。

世界中からこの日を目指して人がやってくるので人、


人、人、人……


ひたすら人の波をかき分けて







何百軒も連なる露店からお目当ての商品を探し続けます。
最後の帽子の男性のオブジェは、コルネ常連のお客さんにそっくり!欲しい!!
でも95€(約15000円)……。お土産にはちと高い。…というわけで断念。
この人ごみの中で、息子が一時迷子になり、もう二度と出会えないかも……と思ったのも、30分後に前からふらふらと歩いてきたことと合わせていい思い出です(彼はその後、だいぶ叱られましたが…)。

そしてたまに休憩も。ドーナツ1つ約700円!!
リール・ブラデリーではムール貝も名物になっており、色々な場所に貝塚が発生します。

ムール貝はかなりの数の店舗がメニューとして提供しているので、食いぱっぐれることはなかなか無いと思います。お値段はだいたい一人当たり18€~20€程度。それに飲み物やサイドメニューなどを足すとだいたい5000円くらいは掛かりそうですが、このお祭りを満喫するなら是非体験して欲しいです。

ごめんなさい。普段食事の写真を撮る習慣が無いため食べる前の写真は撮っていませんでした……。お目汚しすみません。
今回、コロナ以来、久しぶりの買付で、リール・ブラデリーについても噂には聞いていましたが、とにかく全てが高い(泣)
ユーロ高や物価の高騰ももちろんあるのですが、世界的にも有名なリール・ブラデリーは去年の再開からイギリスからのバイヤーがすごい増えていて、高値でもバンバン良いものを買って行くらしく、プロ出店者を筆頭にとにかく強気の値段が付いています……。
フランス各地からこの日のために大きいバンなどで駆けつけたプロ出店者さんたちは、自分たちが売っているものの価値を熟知しているので、高値を付けていてもそういったイギリス人中心のプロバイヤーに売れるとわかっているので、なかなか思ったように交渉にも応じてくれません。
……中には自分たちが日本で付けている売値を超えるような価格のものもあります。
そんな中、探しに探して、片言の英語と「ボンジュール(こんにちは)」「マダム(女主人)」「セコビアン(いくらですか?)」などの限られたボキャブラリーで喋って喋って、あとは身振り手振りでゲットしてきたモノたちを帰国してから毎日店頭に並べて行っています。
基本全てが一点モノなので、なかなかWEBサイトに掲載が間に合わないものも多いのですが、今回予想以上の数量をゲットできた
「ヴィンテージアシュトレイ」
以前から店頭に出してあったものも合わせて合計なんと48点、一気にWEBサイトに掲載させていただきました!
ガラス、陶器、磁器、そしてプラスチック。古き良きフランスの雰囲気がガンガン伝わる素敵なものが揃ってます。
灰皿ではあるのですが、タバコを吸わない人も

玄関の鍵置きに使ったり

お気に入りのアクセサリーの定位置にしたり

こんな風にCDWの「Smoke Ring」と組み合わせて、お香立てとして使ったりしても素敵なのです。
家に、超マニアックな世界中の灰皿をコレクションした図録があるのですが、灰皿も国によって、時代によってかなりデザインが異なります。
個人的にフランスのこのぐらいの年代の灰皿は本当に素敵だと思います。
ポップだったり、時には渋かったり。
これだっていう自分の好きなデザインを選んでいただき、好きなように使って毎日をもっと楽しく彩っていただけたら最高に嬉しいです。
今回の買付道中は初めて息子を連れて行ったこともあり、短い行程の中、冒頭のスマホ事件以外にも様々なトラブルがあったのですが、それはまた長くなるので別の機会に。
最後に今回の買付で色々サポートしてくれたフランスの友人マニュによる日本のやくざ(映画)のモノマネを。
彼は最高です!これ流行らせたい。
というわけで、最後まで読んでくださってありがとうございました!
自分たちの撮った写真だけでは「ブラデリー」のお祭り気分が伝わらないので、よろしければこちらからお楽しみください。

画像引用元:https://whereisthemarket.com/market/braderie-de-lille/