
「ちょうどいい」財布。

m+の「millefoglie」に代表されるように、昨今は鞄の小型化や、キャッシュレス決済の台頭などの理由で小さい財布「ミニ財布」がずっと注目を集めています。
前述の「millefoglie」のようにお財布の基本を壊した所謂異端のミニ財布ももちろん素晴らしいですが、NELDから今期登場の2シリーズ「EN」と「HOHO」はスタンダードな財布の使い勝手を犠牲にせずに縦横をギリギリまでサイズダウンした手のひらサイズのアイテム。
サイズは小さくしたいけど、いつもの使い勝手がやっぱり安心。
そんな要望を抜群の完成度で仕上げたこちら。「EN」はメンズ。「HOHO」はウィメンズを意識したデザインになっています。
『EN/エン』
国産原皮を姫路でなめした純和製レザーを使った「EN(艶)」シリーズの革は、染色時に独自のオイルに漬けて1週間ほど寝かします。さらに仕上げに2度目のオイルを入れており、とてもしっとりとしなやかな質感に仕上がっています。最後に手作業で丁寧にワックスを塗り込み、110℃のプレス機で熱を加えることで表面には綺麗なツヤが浮かび上がり、手塗りのワックスが濃淡のコントラストを生み出し、透明感を感じさせる奥深い色合いに仕上がります。プルアップと呼ばれるこの加工は、折り曲げた部分が白化していくので、使い方によって違った個性が現れ、自分だけの経年変化を楽しむことが出来ます。
内装にはイタリアタンニンなめし協会認定のフルタンニンレザーを使用しています。
『HOHO/ホホ』
シリーズ名の「HOHO」はホホ(頬っぺた)から由来しています。表面に使っている革は、ホホのようにもちもちサラサラしたベビータッチが特徴のソフトな姫路産の牛革です。
このタッチ感は、キメが細かく上質な北米原皮を染料のみで色調整し、1枚1枚コットンバフで磨き、ツヤと深みを出して仕上げることにより生まれています。顔料や色止めを一切使用しない素上げならではの革本来の風合いを楽しめます。
内装にはイタリアタンニン協会認証のフルタンニンレザーを使用しており、経年変化を存分に楽しめます。
それぞれを簡単に比較していきます。
サイズはほぼほぼ10cm角の正方形。厚みは「HOHO」の方が小銭入れを2層にしている分少しだけ厚みがあります。
同じシーズンに発表されたこともあり、姉妹シリーズともいうべき「EN」と「HOHO」。メンズで角ばったシャープな印象の「EN」。同じくシンプルながら丸みを帯びたルックスで革ももちもちフワフワどこか柔らかさのあるウィメンズの「HOHO」。
カードポケットはそれぞれ、内側に8つ。全てが内向きに取り付けられているので、財布を閉じた状態だったらカードが滑落することがありません。そしてカードポケットは2枚目の画像のようにポイントカードサイズのカードを入れて10mm程度ゆとりがあるので、何枚か重ねて入れても余裕です。それぞれのカード段の一番内側のみ深いポケットになっています。
「EN」は、カード段がベージュのグラデーションになってデザインのポイントになっています。
姉妹シリーズで作りがとても似ている「EN」と「HOHO」ですが、小銭入れを2層に分けて仕分けできるようにした「HOHO」。小銭入れを1層にすることで全体を薄く仕上げ、代わりに外側にカードがジャストで入るサイズのポケットを付けた「HOHO」。駐車券やレシートをさっとしまえる便利なポケットです。
小銭入れ、お札(それぞれ2層式)、カードポケット。財布に必要な機能をバランス良く詰め込んでコンパクトにまとめた「ちょうどいい」財布の「EN」と「HOHO」。
2つのシリーズをカップルでお揃いで使ってもらっても良い感じです。