FUJIKINKO フジキンコウ

FUJIKINKO
フジキンコウ

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真鍮の魅力を最大限に引き出した、町工場発の工業系アクセサリー。

真鍮が一番美しいのはいつだろう?

はじめは、初々しいはちみつ色に輝いている。時とともに琥珀色に変化し、奥ゆかしい色気を漂わせる。濡れたような光沢を帯び、触れば触るほど、うっとりするような滑らかな質感になっていく。

真鍮の持つ多彩な魅力を引き出すことに関しては、FUJIKINKOの右に出るものはいない。まっさらな真鍮をエイジングして、ヴィンテージのような色艶を浮かび上がらせる。あるいは、アンティークのように、複数の色が重なりあう重厚感を醸し出す。手元に届いてからも経年変化し、あなた好みに仕上がっていく。

真鍮を育てる喜びを感じてほしいから、FUJIKINKOのアイテムはギミックを重視している。片手だけでパカンと開くガマ口財布。鍵が手品のように一瞬で外れるキーリング。真鍮のペンダントの中に隠されたボールペン。使った時の感覚を大事にしたいから、小さなパーツに至るまで職人が手作りし、一つひとつを丁寧に調整している。

町工場で培われた知恵と、機能美あふれる工業用パーツを融合させたアクセサリーは、近未来的でありながら、どこか懐かしさも感じるデザイン。クセになる感覚に誘われて何度も触っているうちに、世界に一つだけの風合いになり、もっと愛おしくなってくる。


FUJIKIKOストーリー


「夢を叶える町工場」から始まる、新たな物語

FUJIKINKOの母体は、昭和44年創業の金属問屋である。東京都葛飾区にあるこの会社は、歴史ある町工場には珍しく若い社員が多い。彼らの多くは、「ワクワクするような物づくりがしたい」という夢を持って入社している。子どものころから手を動かすのが大好きで、好奇心旺盛な職人が集まっているのが特徴だ。

仕事を愛する彼らだが、町工場ならではの悩みも抱えていた。OEMをメインとする町工場では、自社の名前を出す機会はほとんどない。我が子のように大切に作った製品も、画期的なアイデアを取り入れた製品も、元請け企業の名前で世に出ていく。

「下請け企業から脱却したい」ということは、職人たちの切なる願いだった。彼らは空いた時間に工場に集まっては、自社製品開発のために試行錯誤を重ねた。数年におよぶ努力の末、金属業界の中でもかなり難しいとされる、真鍮のエイジングの技術を確立。真鍮風のメッキや塗装、乾式の硫化いぶしとは次元の異なるリアルな染めの技法を編み出した。

しかし、そこで新たな壁にぶつかってしまう。真鍮は溶接も非常に難しいため、染めた資材を組み立てられる業者がほとんどいなかったのだ。とくに大きな建具ともなると、製品化は困難を極めた。その苦境を打破するには、自社で溶接技術も獲得するしかない。数年間の研鑽を積み、ついに小物から建具まで溶接できる技術が完成した。

新たな夢は、自社ブランド「FUJIKINKO」のローンチ。洗練されたファッションアイテムを、葛飾の町工場から世界に送り出していく。「夢を叶える」という経営理念を掲げる町工場で、新たな物語が今、始まる。