チェコのヴィンテージガラスボタン。服を留める「実用的」なものとして作られた「ボタン」の中に閉じ込められたとっても小さな宇宙。
チェコと言えば、ガラス工芸が有名ですね。イタリア・ベネツィアと並んで世界的に有名なボヘミアガラス。その特徴は高い透明度と硬度です。ボヘミアガラスの食器などは世界中で愛されていますね。
今も作られているガラスボタン。日本の伝統工芸と同じく、後継ぎ問題などで、規模は年々縮小の一途を辿っているようです。この美しさがいつまで楽しめるか、と考えると少し寂しいですね。
こちらのページでは主に20世紀、チェコがまだチェコスロバキアだった時代に作られた素敵なガラスボタンたちをご紹介します。

そのほとんどの工程を職人が手作業で行うボタン制作。中にはチェコを代表する画家/イラストレーターのアルフォンス・ミュシャのポスターがボタンになったアートなものもあります。チェコデザインと言えば何となくシンプルな線を組み合わせたキュビズムやアールデコの幾何学的なイメージも強いですが、アール・ヌーヴォー風のトンボなど虫のデザインのボタンも人気がありますね。

ヴィンテージガラスボタンの中には、今は生産することが難しい、ウランガラス(英語ではワセリンガラス)のボタンもたまに出てきたりします。なんとブラックライトを当てると光るんですよ。ボタンが光るなんてなんてロマンチック。
1940年代頃まで、その魅力的な色と特徴でグラスや花瓶、アクセサリーなど色々使われていたウランガラスですが、ウランが原子力に使用されるようになり、新しいものはほとんど作られなくなりました。

チェコでも、少し前まではガラスボタンは過去の物、としてあまり注目を浴びていませんでした。しかし近年、プラスチックなどのボタンには無い、ガラスボタンの存在感や美しさを見直す流れが来ているようで、ガラスボタンを帽子や洋服に縫い付けたり、ゴムを通して髪留めや、ブレスレットなどにアレンジして楽しむ若者もとても多いとのこと。大ぶりなガラスボタンのデザインがアイディア次第でいろんなファッションに応用できます。
飾っておくだけでも、そのガラスの雰囲気にうっとりしてしまうチェコの小さな宇宙。是非楽しんでください。